脱プラスチック。プラごみの現状と家計の支出との関係

脱プラスチック。プラごみの現状と家計の支出との関係

 脱プラスチック。プラごみの現状と家計の支出との関係

突然ですが、クイズです。 2015年に、世界で生産されたプラスチックの量は推計でどのくらいでしょう? (1) 380万トン(2) 3800万トン(3) 3億8000万トン 正解は、(3)3億8000万トンです。 OECD(経済協力開発機構)によると、1950年の生産量はおよそ200万トンでしたが、生産量は右肩上がりで増加し、実に190倍となっています(※1)。 今回は、プラごみの現状を知り、プラごみを減らすために私たちができること、プラごみ削減を意識することで家計にどのような影響があるかを考えてみましょう。

プラスチックはどのくらい作られている?

プラスチックは安価で軽量。安全性も高いとされており、さらに加工がしやすいため、数十年という長い期間、重宝されてきました。 米ジョージア大の研究チームがアメリカの科学雑誌サイエンス・アドバンスで発表した調査(※2)では、1950年から2015年に生産されたプラスチックの総量は83億トンだとされています。この数字は、人間全員の体重の約26倍にあたるというから驚きます。皆さんの身の回りにあるプラスチック製品は比較的軽量のものが多いと思います。例えばペットボトルやレジ袋です。一つひとつは簡単に持ち運べるものです。 それが積もりに積もって83億トンなので、いかに多く作られているのかが分かるのではないでしょうか?

プラごみはいま、どうなっている?

さて、このように大量に生産されているプラスチックですが、最終的にどうなっているかご存じでしょうか? 皆さん、予想はされているかと思いますが、大半は廃棄されています。廃棄されるということは、それだけ多くの人がたくさんのプラスチック製品を購入しているということです。 先述の研究チームの発表によると、1950年から2015年にかけて生産された83億トンのプラスチックのうち、約3分の2にあたる63億トンが「ごみ」になったとされています。 このごみの多くは埋め立て処理されます。残りの一部は焼却処理、一部はリサイクルされるのですが、残念ながらすべてのごみが適切に処理されることはなく、一部が海に流出しています。流出量は世界中で年間800万トン(環境省ホームページ(※3)より引用)とされています。2019年11月下旬、英スコットランドの海岸に打ち上げられたクジラの体から100kgのプラスチックごみが発見されたとニュースで報道されました(※4)。胃がプラスチックで満たされ、他の餌を食べることができずに死んでしまったと考えられています。つまり餓死です。 これは一例にすぎません。浜に打ち上げられ、人間が解剖して調べたから分かった事実であり、海の中で人間に気づかれることなく去っていく生き物は少なくないのではないでしょうか? 近年、大きな話題となっているマイクロプラスチックもプラごみの一種です。 海中を漂っており、非常に細かいため回収が難しく、生物が意図せずに飲み込んでしまうため、生態系にも大きく関わる可能性が示唆されています。魚や海鳥の体内からマイクロプラスチックが発見されたというニュースを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。 私たちの食卓に並ぶ魚にも、これが含まれている可能性は考えられます。他にも、ワカメなどの海藻類や調味料の塩、マイクロプラスチックはすでに私たちの生活にも深く関わっており、海の生き物だけの問題ではありません。 プラスチック製品は、生活の中にあふれています。例えば100円均一ショップにいけば、キッチンツールや掃除用具、食品、子どものおもちゃなど、あらゆるものが安価に手に入ります。すべて100円(今はさまざまな価格の商品があります)という安さについ、「壊れたら捨てて買い替えればいいや」「試しに買ってみようかな。合わなければ捨てればいいや」と、気軽に購入してしまいがちです。 これはプラごみを増やすだけでなく、家計の支出という意味からも、あまり得策とはいえません。 安価なものが多く、買い替えがしやすいプラスチック製品。いま手に取った商品が本当に必要なものか、いますぐ買わなければいけないものかを、一度考えてみましょう。「いますぐは必要ない」という判断になれば、衝動買いや無駄遣いをひとつ減らすことができます。 無駄遣いが減ると当然家計の支出も減ります。家計を見直していくうちに、もしかしたら自然とプラごみを減らすことにもなるかもしれません。